かがわ・山なみ芸術祭2020 AYAGAWA

かがわ・山なみ芸術祭2020 AYAGAWA
かがわ・山なみ芸術祭2020 AYAGAWA

第4回かがわ・山なみ芸術祭終了のご挨拶

第4回かがわ・山なみ芸術祭2020 AYAGAWAは、 令和2年11月15日(日)を持ちまして、全てのプログラムを無事終了いたしました。新型コロナウイルス感染症の影響により特別な状況下ではありましたが、「解放」のテーマの元、「モノハウスアートチャンネル」を代表とするWEB表現へのチャレンジ、「表現するもの」と「見るもの」を混然とさせるWSの試み、「地域住民アート」、「地域住民アートを補助するアーティスト」部門の新設など、新しいチャレンジを行うことができました。 このように滞りなく無事状況を終えることができましたのは、全国から集まったアーティストの皆さま、行政の皆さま、芸術祭関係者の皆さま、地元住民の皆さま、ご来場いただいた皆さま、ボランティアの皆さまの、多くの方々のご協力の賜物と承知致しております。 本当にありがとうございました。

アーティストや地域が一丸となって、人が表現することの真理、理想に向かってチャレンジすることの素晴らしさを改めて体験できた貴重な芸術祭となりました。実行委員会を代表して厚く御礼申し上げます。

かがわ・山なみ芸術祭2020AYAGAWA 
実行委員長 倉石文雄

モノハウスアートチャンネル

■ ご来場の皆さまへ:新型コロナウィルス感染防止対策について(2020.10.24)

お知らせ

2020.12.17
NEW 朝日新聞「フォーカスわがまち」コーナーで山なみクラブの活動が紹介されました。
2020.11.13
四国新聞で「山なみクラブ」主催のWSの様子が紹介されました。
2020.11.10
ご支援ありがとうございます動画をアップしていますのでご覧ください!
2020.11.03
NHKのゆう6かがわのお天気コーナーで紹介していただきました。
2020.10.27
四国新聞に掲載されました。
2020.10.24
かがわ・山なみ芸術祭2020 AYAGAWA、本日開幕です。
会期:10/24~11/15、開場時間:10:00~16:00(モノハウス会場、枌所公民館、いきいきセンター)。ご来場の方は、マスク着用、スリッパ持参(モノハウスのみ)でお願いいたします。
2020.10.23
開幕間近の様子が四国新聞に掲載されました。
2020.10.19
出展作家情報、更新しました。
2020.09.29
YouTube公式チャンネル『モノハウスアートチャンネル』を開設しました!
2020.09.04
イオンモール綾川でのプレイベントの様子が四国新聞に掲載されました。
2020.08.24
いよいよ明日からプレイベント始まります。
2020.08.18
8月24日からの『プレイベントinイオンモール綾川』に向けて作品設置。
2020.08.17
山なみ芸術祭PRのため『綾川の山なみ』の歌が完成しました。綾川町の皆さんに協力いただき、撮影会継続中です。
2020.08.08
いよいよ『かがわ・山なみ芸術祭2020 AYAGAWA』プレイベントが始まります!
2020.08.04
『山なみ神社』イオンモール綾川に建立!
2020.08.03
イオンモール綾川に『山なみ水族館』オープン!
2020.07.20
枌所婦人会の皆さんによる「つなぐ、つながるFLAG」で芸術祭をアピール!
2020.06.25
ワークショップ『むーさん体操』が開催されました!
2020.06.23
陶認定こども園でワークショップ『みんなで神社に狛犬を奉納します!』開催!
2020.06.19
羽床認定こども園でワークショップ『みんなでjump→ぴたっ!-ヒトトリガミ-』開催!
2020.06.18
昭和認定こども園でワークショップ『きらきらおさかなまつり』開催!
2020.06.16
「かがわ・山なみ芸術祭2020AYAGAWAプレイベントinイオンモール綾川」に向けて、芸術祭出展作家ミズカさんが、現地制作中!
滝宮認定こども園でワークショップ『にじのかわ』開催!
ワークショップ制作始まりました。『アルミ缶の花を咲かせよう』
2020.05.25
出展作家、掲載しました。

テーマ

『解放』

- 芸術祭 イージー・ライダー & 進撃の巨人
& ボブ・ディラン考 -

イージー・ライダー「Easy Rider」は、1969年に公開されたアメリカンニューシネマの代表作である。ロックと映像の融合、メッセージ性の強さなどで、アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存されるなど、カウンターカルチャーを代表する1本として今も多くの支持者を持っている。
ワイアット(ピーター・フォンダ)とビリー(デニス・ホッパー)は、麻薬の密輸で大金を手にする。二人はフルカスタムされたハーレーのガソリンタンクに金を隠し、カリフォルニアから謝肉祭(カーニバル)が開かれるニューオリンズまでアメリカ大陸を横断する。複雑なストーリーはない、旅の途中、様々なコミュニティーと接触しながら、気ままに旅を続ける。二人はまさに自由を体現していると言えるのだが、アメリカの殺伐とした現実に繰り返し直面する。そして二人の最後は、あまりに突然理不尽な形として現れてしまう。
劇中での彼らの目的は謝肉祭に向かうことだが、さほど重要性は感じられない、それより印象的なことは、全編を通して二人の気ままなふるまいを覆い尽くす、当時のアメリカ社会に内在する執拗なまでの排他的価値観である。二人はそれらに関わらず、気にも留めないように努める。だが社会は彼らを逃さず徹底的に追い詰めていく。二人は対立を望まない。欲しいのは自由であり、ハーレーは目的を実現するための相棒である。自分らしく生きたいと、目的に対して、まっすぐ素直に生きようとした二人。最初の麻薬の密輸の場面は別として、ストーリーが進むにつれ、彼らを阻害する社会こそ邪悪なものに見えてくる。
彼らの素直さ、繊細さは、必ず話題になる絶望的なラストのシーンの、一つ前のシーンで頂点に達する。いよいよ目的地に近づいた夜、ビリーは旅を振りかえる。「俺達は大金持ちだ、俺達は自由だ。」と、ビリーは金こそが、この抑圧した社会から自分達を解き放してくれるものだと言った。これは、この旅の出発地点でのこと、二人で大金を手に入れた時、何故それをしたのか、その目的や思いが同じであったことを確認したとも言えるだろう。しかし、その問いかけに対してワイアットは「いや俺達は失敗だ。」と返すことになった。何故か、答えは簡単だ。金で自由は買えないことに気がついたからだ。このことは質問をしたビリーも旅を続ける中で徐々に分かっていただろう。最初の目的と行動に対する答えに関して、疑いの気持ちがなければ質問はしないだろう。
私たちは、1日が終わり眠りについたら次の日には目が覚め、朝が迎えられると思っている。大方の人々の生活は、それが平素であり、希望であり生活のゆとりを生み出している。しかし、この二人にそれは許されなかった。
あらためて、本当に大切なものを突き詰めていくと、平素の私達は、瑣末な「もの」や「こと」に囚われ、本当に大切なものが意識できずにいることに気づく、「もの」や「こと」の本質や、目に見える現象の真の原因にまで意識が及ばず、堂々巡りを繰り返すのである。つまり、明日はないかもしれないと考えたとき、初めて物事の本質を意識し、真実に目を向けざるを得なくなる。そして私たちは、平素そこから意識的に逃げていることがわかるのである。逃げてそれで済む場合もあるだろう、しかし、逃げることができない場合もある。

アニメ進撃の巨人3seasonの最終項目前、絶望的な戦いの繰り返し、破滅的な戦闘の後、出撃したほとんどの調査兵団員は死んだ。その時リヴァイ兵長は本部から瀕死の人間を巨人として生き返らせる薬を託されていた。しかしその量は一人分。そしてその時、目の前には二人の瀕死の隊員がいた。一人はこれまでこの隊を指揮してきたエルヴィン隊長である。常に冷静であり、戦闘力、統率力、分析力で優れ、これまで多くの戦闘を指揮してきた。もう一人はアルミン隊員である。才能があり、癒し系のキャラクター主人公(エレン)の幼なじみ、これまで重要な場面で局面を支える役割を果たしてきた。どちらも主役級のタレントで、まさに究極の選択である。これからも戦闘は続く、冷静に考えれば隊長を生き返らせる判断が妥当であろう。劇中でも隊員同士の激しいやり取りがあった。しかしその結果、最終的には隊長の復活に意見集約は傾き、最終判断はリヴァイ兵長に託された。しかし隊長に注射を打とうとしたその瞬間、隊員同士の話し合いの中で、エレン隊員が放った言葉が頭をよぎる。破滅的な戦闘の繰り返し、誰もが人の心を失い、憎しみや絶望を、戦い続けるエネルギーにしていた。しかしアルミンだけは希望を糧にすることを捨てなかった。リヴァイ兵長は迷った末、疲れ果てた隊長を真の休息に誘うこと、絶望しかない戦闘の中に希望のかけらを残すこと、この二つの理由で確信を持ってアルミンに薬を投与したのである。
「現代のアートイベントは結局金だ。」そう思う人はたくさんいるだろう。2016年3市2町7エリアで展開した「かがわ・山なみ芸術祭」の成功。沢山のコミュニティーを巻き込み、来場者も十万人を超えた、そして「かがわ・山なみ芸術祭」は全国的にも広く知られることになった。得たものは貴重だったが、同時に全国で開催されている大芸術祭とその役割を混同される状況にもなった。「かがわ・山なみ芸術祭」の目的は、アーティストの自由な表現活動と地域活性化を車の両輪として追求することであり、この芸術祭の存在意義と考えている。しかし「かがわ・山なみ芸術祭」に対する社会からの要請は、膨大で複雑多岐となる事で、実行委員会は現状の対応に目を奪われた。ディティールを整えることに追われ、本質的な検証をなおざりにしたまま、芸術祭は未熟な状態で一人歩きを始めてしまった。2018年の芸術祭で私逹は「新原点」というテーマを形成し、私たちから離れかけた芸術祭のテーマを私達自身の手に取り戻そうと戦ったが、社会からの要請に対する流れを変えることは難しく、メンバーの考え方も対応もバラバラとなった。様々な余韻が漂う中、歩みを止める選択肢はないという状況だけが残ったのである。
確かに、私たちには、金もなく力もない。しかし、芸術祭の本来の目的意義に立ち返り、一歩先に進むことはできる。それは自由を心から求めるアーティストとそれを支える地域住民の方々がいるからである。そして、それこそが「かがわ・山なみ芸術祭」の希望であり、そこを起点として自己の「解放」を目指したいと考えている。私たちの目前にはすでに答えが舞い降りているからである。

1962年「ボブ・ディラン」20歳のとき、過ちを繰り返す人間(人類)に向けて『風に吹かれて(Blowin’ In The Wind)』の中で「友よ 答えは風に吹かれている」と語りかけた。後日この歌詞に関して、自身がこう述べている。「答えは、いつかは紙切れのように、地上に降りてこなくてはいけない。でも降りてきたとしても、それは誰も拾わないし、拾っても読もうとしないから、見られず、またどこかへ飛んでいってしまう。一番いけないことは真実から目を背ける行為、間違っていると気がついても目を背けるやつだ。俺はまだ21歳だが、そういう大人が多すぎることがわかっちまった。」と述べた。
アーティストは自由に表現したいと願う。しかし、現実はそうではない。よく言われるのは社会の理解不足だが、アーティストにとっては織り込み済みといえ、今やさほど問題ではないかもしれない。むしろアーティストが自ら作る世界、あるいはアーティスト自身に内在する問題、こちらの方がはるかに問題として大きい。社会は変わらないようで徐々に変わっている。十分ではないが変っている。むしろ変わっていないのはアーティスト、つまり私達だ。
今更「理想と現実は違う。」などと、わかりきった感想は、学びのない感想に過ぎない。アートだけで食おうが、会社に勤めながらアーティストをしようが、ニートでアートをしようが関係ない。また、金があるかないか、それも今や関係ない。自分にしかわからない貧しいコンプレックスは振り払うべきであり、アーティストの生き方、芸術祭の形など、決まった形など必要ないと知るべきである。アーティストは社会から枠付けされはせず、飼い慣らされることはないだろう。疲弊するかしないかは、本人の心次第だ。むしろ今は、どのような状況下であれ、私達にしか表せない何かを体の内側から吐き出すべきことを第一義とすべきだろう。仕方ないと言い、同じことを繰り返すことは今や、失敗と言うべき「こと」なのである。

私たちの目前にはすでに答えが舞い降りている。それを拾うのか?それを読むのか?捨てるのか?今や問題は、外界や社会ではない、自らが作り出した、何かと何かの間で、頼りなく揺れ動いているのである。

「さあ、あなたはどの道を選びますか。」

かがわ・山なみ芸術祭 2020 AYAGAWA
実行委員長 倉石文雄

かがわ・山なみ芸術祭 基本理念

「かがわ・山なみ芸術祭」は、アーティストと地域住民が共同して芸術祭を企画運営し、地域の持つ歴史や地理的由来とアーティストの個性や独創性を有機的に融合させ、芸術文化の力で、新たな地域文化の創造と地域力を創出し、アーティストと地域の、両者の活性化につなげることに寄与していく。さらに、アーティスト・地域住民・行政が三見一体となった芸術祭を実現し、それぞれの視点から、話し合いを重ねることで「ものづくり」・「ことづくり」の新たな文化創出の場の形成を目的とする。

開催概要

名 称
かがわ・山なみ芸術祭2020 AYAGAWA
テーマ
「解放」

ポスター

会 期
2020年 10月24日(土)〜 11月15日(日)
会 場
かがわ・ものづくり学校(モノハウス)とのその周辺(野外展示)、枌所公民館、いきいきセンター、イオンモール綾川、香川県農協綾上支店
主 催
かがわ・山なみ芸術祭2020 AYAGAWA実行委員会
特定非営利活動法人かがわ・ものづくり学校
共 催
綾川町

展示会場

展示会場

「かがわ・ものづくり学校」のある綾川町枌所周辺へは公共交通機関がありません。JR・電車・飛行機でお越しの方は、レンタカーやタクシーをご利用ください。
町営バスも運行されています。最寄りのバス停は「小野」です。>> 町営バス:路線図と時刻表

【車でお越しの方】
  • 高松方面から、高松自動車道「高松西IC」「高松檀紙IC」「高松中央IC」から約30分
  • 松山方面から、高松自動車道「善通寺IC」から約40分、「府中湖スマートIC」から約25分
  • 高知・徳島方面から、徳島自動車道「美馬IC」から約25分、「脇町IC」から約45分
ナビをご利用の方は、施設名「かがわ・ものづくり学校」と入力してください。
【JRをご利用の方】
JR予讃線「高松駅」から綾川町枌所周辺へは車で約40分です。
【電車(コトデン)をご利用の方】
琴電琴平線「陶駅」「綾川駅」「滝宮駅」から綾川町枌所周辺へは車で約15分です。
陶駅前から町営バスが出ておりますのでご利用ください。最寄りのバス停は「小野」です。>> 町営バス:路線図と時刻表
【飛行機で来られる方】
「高松空港」から綾川町枌所周辺へは車で約10分です。
NPO法人かがわ・ものづくり学校
香川県綾歌郡綾川町枌所西甲2060
TEL:090-7577-9114
綾川町国民健康保険施設 綾上いきいきセンター
香川県綾歌郡綾川町山田下3352-1
TEL:087-878-2212